キケンな花嫁修行~結婚相手が二人!?~四ノ宮蘭編
蘭さんはせっかくだからランチもしようと言ってくれて、お洒落なカフェのテラスで美味しいパスタを食べた。

きっと私が気を遣わないように、気楽に入れるお店を選んでくれたんだろう。


蘭さんは食事の仕方もとても綺麗で、些細な仕草すらもやっぱり絵になる。

そんな彼を振り向かない女の人はいないわけで、こんなふうに私が人並みのデートをしていることが信じられない。


ドキドキが止まない時間を過ごし、私はとっても幸せなのだけれど……

こんなにゆっくりしていて、蘭さんの本来の目的はいいのだろうか。



「あの、蘭さんの用事は……?」

「うん、これから行こうか」



再び手を繋ぎ、未だにどこへ行くのかも知らされないまま歩き出す。

そしてたどり着いた場所は──。




「……ジュエリーショップ?」



キラキラと輝くたくさんのアクセサリーが、ディスプレイに丁寧に並べられている。

見ているだけで自分まで綺麗になったような錯覚に陥ってしまう。


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