【俺様番外編】役者達の日常

ヒロさんって暖かい…。



改めて思ってしまったら急に増えるドキドキ。



着いた海は真っ黒だ。



「寒い!!」

「だったらこっちにおいで。」



そう言われて後ろから抱きしめられた。



今日はマジだね…。



「愛菜の髪…焼肉臭い…。」

「離してくれません？」

「離しません。ドキドキしてきた!?」

「佐伯ヒロに抱きしめられたら誰だってするよ。」



あたしがそう言うと、ヒロさんはあたしをクルッと回転させた。



キラキラした目…。



「好きになった!?」

「イヤ…それは…。」

「だぁぁぁぁ…。マジどうすりゃいい？どうすれば付き合ってくれんの？」



そんな事言われても…。



あたしはまだ男の人を信用しきれない。



「愛菜と付き合いたいなら今から海に飛び込んで。」

「海に!?暗くて寒いのに!?」

「うん。そしたらヒロさんの事信じてあげる。」



絶対そんな事しないもん。



こんな真っ暗な海に飛び込むバカは…。



「飛び込んだ!!」

「な、何してるの!?」

「愛菜が言ったんじゃん。俺と付き合ってくれる？」



この人は何してんの!?