【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~



…一方、そんな1on1を遠くから見ていた人影が、三つほど。



「へええー!あん子完全ノーマークやったばい!こりゃ、ゲットせん手はなかでしょ?キャプテン?有ちん?」



「そうやね。それはマネジの由貴に、全権任せるけんよろしく。…良かろう?冷泉」



「…迫田はベンチから外す。今はそれだけだ」



一人は高校生にしては発育の良い体型の、女。



一人は、優しげな瞳を眼鏡の奥に携える、男。



そして…一人は、細身の長身を、キリリと伸ばす、冷徹な、男。



視線の先には…………小鳥遊椿が、そそくさとその場を翔ていく、身軽な姿だった。
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