【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~



一方、一足早くベスト4に駒を進めていた慧心高校、バスケ部。



「へぇー、あの12番、柏原よりいい司令塔な気がするんやけど」



「酷いなぁ先輩は…まあ、ガードとしては負けとるかもしれんが、試合には勝たなんねぇ、どんな手を使っても」



柏原の一言に、ニヤリと笑う、隣の男。



「そやなあ…完璧なうちに比べて、あっちには、穴がいくつか、ね」



男は親指と人差し指で円を作り、左目で覗き込む。



「去年MVPを奪われた雪辱ば、晴らさせてもらおう…御劔曜」



視線の先には、水高の、ブロンドヘアーのオフェンスの妖精が、しっかりと映されていた。
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