【完】シューティング★スター~バスケ、青春、熱い夏~
「んぎぃぃぃ!そんオフェンス的ディフェンス、マジ腹立つ!」



「へっへーん!ってか、そんなら抜いてもゴール下で弾くそんディフェンスもムカつくしぃ!」



炎天下、うちの庭のバスケコートで、これでもかっていうくらい1on1をする、水高かわいこちゃんズ。



ってか、罵り合いなのか誉め合いなのか分かんない会話だな。



ピカ先輩と行雲先輩は、バスケが出来ないのと勉強が出来ないのを天秤にかけたらしい。一瞬だけな。



でも、当然勉強したところであまり変わらないテストの成績は捨てて、結局うちでバスケ三昧の毎日。



「馬鹿は死んでも治んないっていうけどさ、あの二人の為にある言葉だよね」



俺が心配したのは最初の一日のみ。懲りずに毎日放課後うちに来る二人に、勉強を促すのは諦めた。



「椿って、たまに曜先輩と行雲先輩に容赦なかよね、ツッコミ」



「そう?まあ知らねーや。あ、泰ちゃんこれなんだけどさ…」



泰ちゃんの柔らかな苦笑いにさらりと返事すると、勉強再開。



後で秀吉キャプテンに別の世界への旅行させられても、俺が被害被らなきゃ関係ないや。
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