脳内がーる
「まろろんってば、俺らと架空の女の子作ってイチャイチャさせてるけど、結局イチャイチャどまりでラブに進展しないよね。」

「え、いやだって私的には楽しいというか。」

そう、私は自分を妄想の主人公にしないで架空の女の子を作り上げ、その子を中心に世界が動いている所謂逆ハーを妄想しているのだ。いやいや自分で妄想とかちょっと無理かなあー。

それにラブに進展したら皆とイチャイチャさせれないじゃん!!今が一番楽しいんだよ!!

「こっちは楽しくない。」

キッパリ言われてしまった。なんてこった、隼人が睨んでる。ひい。錦も笑ってるけど鬱憤が溜まってるっぽい。

「そこで、俺らはいい加減まろろんと付き合いたくて、強く念じてたら原理とかわかんないけどこっちの世界に来てた。」

「ちょ、ちょっと待ってくださいな!私の妄想は槇原まろんじゃなくて山風渚じゃ…!」

山風渚とは、架空の女の子。つまり私が作った妄想の主人公である。私と正反対で可愛くて大人しくて優しい女の子。彼らの言い分なら私じゃなくて渚ちゃんのはずなのに。
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