腹黒王子は誘惑中
澤村君はさらに顔を近づけてくる。


気づけば前髪が触れそうなくらいの距離だった。


ちょっ、近い近い……っ。


何事ですか!?


「あはっ、顔真っ赤~」


「っ……!!」


楽しそうに声を上げて笑う澤村君。


さすがにあそこまで近づかれたら、誰だって顔赤くなるよ!!


そんな意味を込めて沙織を見る。


けど、沙織はニヤニヤ笑うだけだった。


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