甘い時間は生徒会室で。


俺は急いでタクシーを拾って総合病院へと向かった。


だけど、俺は遅かった。


「璃斗、おせーよ。」


すみれ先輩がいる病室で蓮は、今まで見たことがないくらい深刻そうな顔をしていた。


「な、なんだよ、蓮。すみれ先輩はどこだ?どうせ、ドッキリなんだろ?」


引きつった笑顔で蓮に笑いかける。


「現実見ろよ、璃斗!!逃げんなよ!」


蓮に俺が怒られたのは初めてだ。


その蓮の目が真実を語っていた。


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