だんご虫ヒーロー。

嘘つき




一番混むお昼時が去って、すっかり暇になってしまったレジ。



そこでボケーっと立ち尽くしている、私。



「…はぁ……」



もうため息しか出てこない。



私がそうなってしまったのは、あの雪菜ちゃんに協力してほしいと言われた後のことで。



自分でもどうしてこんなに簡単に承諾してしてしまったのか、分からない。



ただ頼りにされて、嬉しかったというのもあるし、困ってる人を見るとほっとけないから。



だって私にはこれが当たり前だから。



困ってる人を助けるのが普通で、"約束"だから。


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