だんご虫ヒーロー。
6話 もも



【side ???】



心地よい風が優しく頬を撫でる。



開いていた窓から入ってきた風が、開きっぱなしの本をめくる。



パラパラとページがめくられる音に目を覚ます。



左手は読んでいたページに置いてあって、栞代わりになっていた。



…あれ、いつの間に寝てたんだろ。



昼間は寝ないようにしてたのに。



窓の外からはオレンジ色の夕日の光が差し込む。



ふと棚に貼り付けてある紙を見る。



そこには高校の月間予定表と時間割、そして年間行事表もある。



これは俺のじゃない。



可愛くて愛しい、彼女が自分のをコピーして貼り付けていったもの。



俺は要らないって言ったのに、私の予定を知ってて欲しいって言うから。


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