ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
私は尚也君の部屋を逃げるように飛び出した。



部屋の出窓に眩い西日が差し込んで来る。




「失礼します…奥様…大変です!!敦司様が・・・」




いつも律儀な黒木さんがノックもなしに部屋に入って来た。



「敦司さんがどうしたの?」




「車内で気を失ったらしくて…今…1階のゲストルームで寝ておられます」




「わかりました…直ぐに行きます!!」



私は黒木さんと一緒に階段を足早に降りいった。



1階の左奥のゲストルームの一室に敦司さんは運び込まれ眠っていた。



敦司さんには円さんが付き添っていた。



「敦司さんの容体は?」




「熱が少しあるみたい…あなた…奥様でしょ?敦司の変わった様子に気づかなかったの?」




「すいません…」




「…奥様失格ね…」




円さんの言葉を笑って流せる余裕は今の私にはなかった。



心にまた…闇を抱え込んでいく。


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