ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
「…わしが生きている間に…孫の顔を見せてもらいたいんだ…ダメだろうか?」




「敦司さんは病気のコトを御存知なんですか?」




「敦司たちには…何も話していない…話したのは陽那ちゃん…君が初めてだ…」




「どうしてそんな大切なコトを実の息子の敦司さんたちを差し置いて話するんですか?」




「…わしにとって…息子たちはライバルだ…ライバルに弱みは見せたくない…」




「ライバルって?」



「互いに競い己を高め合う…それが…伊集院家の人間・・・」



「・・・」



私は口を噤んでしまった。



< 272 / 390 >

この作品をシェア

pagetop