ONLY YOU~年の差結婚の秘密~
「離してっ!!痛いっ…」



「こんな物騒なモノは離せっ!」


フロアに包丁が落ちた。



敦司さんは革靴の踵で包丁を踏みつける。



「…私を殺してお前はどうするつもりだ?」



「…別に…」



「男とは別れたのか?」



「…詐欺師だったのよ…預金を全部持って行かれたの…」



「お前…騙されたのか…私を殺すのは唯の八つ当たりか…」



騒ぎを駆けつけて来たガードマンに小雪さんの身柄を引き渡した。




敦司さんは自分に刃を向けた小雪さんと冷静に会話を交わして彼女の感情の高ぶりを静めた。



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