サクラ咲く
如月のマンションに着き。



あ、そう言えばと思い出す。

プレゼント渡し損ねてた。



「如月さん。」

「泰斗。」

「は?」


リビングに入るなり腕を引かれ抱き寄せられた。


心のなかで絶叫する。


「名前で呼べって言ってる。言わなきゃ離さない。」


…またそんなこと…。


絶対この人Sだ。


「……と」


蚊の鳴くような声で言う。


「あ?」


当然意地悪な彼に聞き返される。わかってる、そんなの。


「た…泰斗」


顔を上げられない。

恥ずかしくて真っ赤になってる。…多分。



「よく出来ました。」



スルリと離れた腕。


つい、淋しい気持ちになって腕を掴む。


「あ…」


してやったりな表情の男に捕えられる。

「なんだ?」

「あの…プレゼントがあるんです。」


掴んだ手を離し、バッグを拾う。

中に入れてあった紙袋を取り出し、如月に手渡す。


「いつも良くしてもらってばっかりで…こんなものしか思いつかなくて。」



ビックリしたような表情の如月。

予想外のかのこの行動に本気で驚いている。


「あ、ありがとう、マジで?俺に?」

「うん、如月さんに似合うかなって…かなり探しちゃってホントは2ヶ月くらい前からプレゼント考えてて…」



固まったまま動かない如月。


嫌だったのかな…


そう思った瞬間。

「!」


息が出来ないくらい強く腕に抱かれていた。



「マジかよ…めっちゃ嬉しいんだけど…ヤバい、マジでヤバい。」



これは…喜んで貰えてるんだよね?



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