侍先生!

課外授業

「さむらいだ先生! 質問です!!」


「だーからー! 俺の名前はこ・う・だ!! 倖田海!!」


いつもの会話。
私は意味も無く笑って、先生に『キモイ』と言われた。


先生は、私が先生の事好きだって、先生は気付いてると思うけど、いつもの関係でいられる事が嬉しい。


人気の少ない廊下。
立ち止まって、先生と話す。


「で、質問は?」


おっと、そうだった。
と、手をポン、と叩く。


そして、単刀直入に言う。


「先生の彼女ってどんな人?」


「は?」


先生は、口角を下げて、眉をひそめる。


そんな顔しなくたっていいじゃん。
だって、気になるんだもん。


「プライバシーの侵害」


先生はそう言って、プイッと目をそらして、スタスタと先を歩いて行った。


「先生のケチ」


教えてくれたっていいのになぁ。
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