恋花火 ～恋は甘く切ない～

「えー!どこどこ?」


意外にも食いついたのはサキで。

「ホラ、隣町の桜高校!!あそこなら大丈夫じゃない?」

隣町の桜高校･･････｡

そこって･･････

「え、都。あんなとこ･･････行くの?」

サキがびっくりしたように言う。

そう。だって、隣町の桜高校っていったら、不良がたくさんいるって噂の高校。


あんまいい評判は聞かない。

まあ、あたしの頭ならあそこがギリ行けるかもって感じだけど。

何で、都ちゃんが?

「うん。あのね、都好きな人いるんだ」

「え、どうゆうこと?」

「都、その人のことどうしても好きなの。その人が桜高行くって聞いたから･･････」

何それ･･････

超切ないじゃん。

いまどきいる?こんな純粋な子。

あたしなんて恋したことないからわかんないけど、好きな人を想う気持ちってゆうのはホントすごいって思う。

「はあ?そんなんであんな高校選ぶの?」

サキが怒ったように言う。

でも、あたしはそうは思わなかった。

「何で?妃紗、賛成だな。好きな人がいて、一緒の高校目指すのに何が悪いの?」

って、何勢いで言っちゃってんの!!

「はあ?妃紗までそんなこと言うの?妃紗が言うならいっか。それよりさ、何か妃紗のその言い方気になるんだよね～」