リアルに恋したいっ!
「真奈美ちゃんの行きたい場所って…ここ?」


「はいっ!」


ここは電車で2駅のマンガ喫茶。


たくさんのマンガ本があって、まさに天国!


私たちは個室をとり、マンガを選んで部屋に戻った。

「真奈美ちゃんって本当、マンガ好きだよね。待ち合わせ場所にもゲーム持ってきてたし(笑)」


「いつからそんなにすきなの(笑)」


そう。確かあれは…


「私、小さいときお父さんに殴られて育ったんですよ」


お酒好きなお父さんは酔ってはお母さんと私に暴力を振るった。


私は痛くて、でも逃げ出せなくて、楽しみも笑うこともできなくなっていった。

「そんなときお母さんがお父さんにナイショで本を買ってくれたの」


「その時私は思ったの。こんなにキラキラしてるのをかけるのは、きっと書いてる人が幸せだからなんだろうなって。世界はキラキラで溢れてるんだって」


沈黙が流れる。


重かったかな?


「あっ本、選んでくる…」

「ねぇ、真奈美ちゃん、本気で俺と付き合お?」


突然の言葉。


頭が一瞬、真っ白になる。

今…『付き合お?』って言った?


変なの。私。


ゲームで告白されたときより、マンガでキスされたときより、ずっとずっとドキドキしてるー…

 
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