心底、不思議。~毒舌カナタとひねくれみーちゃん~
あたしと並んでカナタを見送っていた真名子が、「うーん」と唸り声を上げる。






「………ねぇ、美遊」





「ん?」






真名子の表情は、なんだかすごく複雑そうだ。







「あんたと椎名って、ただの幼馴染、なんだよね………?」






「は? 当たり前じゃん」







あたしは古典の教科書をぱらぱらめくりながら答えた。





あーやばい。




古文って、もはや外国語やん。






ひらがなと漢字だけなのに、全く意味わかんないし。





まじでカナタに熱血指導してもらわなきゃ、やばいっ!!







内心焦っているあたしを尻目に、真名子はまだ眉をしかめている。







「………それって、向こうも、そう思ってるんだよね?」





「とーぜん」







真名子ったら、何が言いたいわけ?







< 245 / 600 >

この作品をシェア

pagetop