やさしい手のひら・中編【完結】
始まり
荷物もすべて揃い、部屋らしくなった自分の部屋にとても満足でいた

お父さんとお母さんは弟の駿がいるため、最終便で地元に帰ってしまい、今日から一人暮らしのスタートとなった。入学式にはまたこっちへ来てくれるらしい

戸締りをし、とりあえず片付けをしなければと思い、ダンボールから物を出し、後片付けをしていた

「あっ電話しなきゃ」

凌に電話をすることを思い出し、私は携帯を取り凌に電話をした

「凌?」

「亜美遅い」

「ごめんね。片付けしてたら忘れてた」

「どう部屋は?」

「だいぶ片付いたよ。でもまだかかるかな」

「親は?」

「駿いるからさっき帰ったとこ」

「ちゃんと鍵閉めたか?」

「大丈夫だよ」

凌は私が一人ということが心配らしく、電話を切る前も鍵を閉めたか聞いていた

電話を切り、お風呂に入ることにし、お湯を貯まるのを待ち、その間また片付けをしていた

明日は凌も由里も東京に来る。それが私には心強かった
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