Blind Love
まさか、こんなにも早くその日が訪れるなんて想像してなかった私。

「俺が付き合ってって言ったらどうする?」

「嬉しいです。」



迷うことなく、耕汰先輩の告白を受け入れた。



「マジ⁈
ほんとに⁉︎
俺、めちゃくちゃ嬉しい。

じゃあ、これから真帆ちゃんは俺の彼女だよ。よろしくな。」


自転車をこぐ、彼の顔は見えないけれど、遠くに見える名古屋港の観覧車のイルミネーションがいつもより輝いてみえるのは気のせいだろうか…



それからの私たちは、どこかくすぐったいような感情がお互いの中にあり、夜風を受けながら帰路へと向かった。


後一本曲がれば、私のマンションに到着する。


「「わっ…‼︎」」


「びっくりさせんなよ〜」

「俺のが焦ったわ‼︎
で、どうだったんよ?」


先に帰った筈の武先輩が、待っていてくれたのだった。


「俺ら、付き合う事になったから。」

「マジか、良かったな久米。
真帆ちゃん、こいつの事よろしくな‼︎」


「はい、こちらこそ。」



私の部活は、年間に数えるほどしか休みがなく、デートなんてできなかったし、週3回の練習と帰り道には武先輩も一緒で、2人きりになることはなかったけれど、バンド公認のカップルとして、みんなに大切にしてもらえることも嬉しかった。










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