メガネクラス ~0組の僕ら~
野乃がお腹をさすったその時。
「野乃さぁーーーんッ!」
「お?」
後ろから伊藤先生が野乃の元に駆け寄ってきた。
「……伊藤先生…」
「もうっ野乃さん!
置いていかないでよーー!
でもあの矢印は助かったわ!」
「そりゃどうも」
実は野乃は気絶してしまった伊藤先生を残して行くとき、何も残さずに行くのは可哀想だと思い、矢印を残しておいたのだ。
…ダテメガネに装用していたナイフを使って。
「…ん?
メガネのナイフ…?」
「あぁ、これ」
野乃はダテメガネを外すと、耳にかけるつるのところをいじった。
「ほれ」
野乃が伊藤先生に差し出したのは、キラキラ輝く小さなナイフ。
「…きゃ!?
危ない危ない!!
早くしまって!」
「あーごめん」
野乃はナイフを元に戻すと、ダテメガネをかけた。