ショート・ショート集
「そうなんだ~・・・あ、これ『遭難だ』に掛けてるんだけどネ」


「アハハハハ!コイツ面白いでしょ~!良かったら、今から海行くから一緒に行かない?」


「うん、行く」「もち、行く」


ギャル達も、もちろん断る事はなかったが、それにしても何の警戒も無く、スグに「ライフ」に乗り込んだ。・・・これが、今のギャルのライフなのかも知れない・・・・。


4人を乗せたライフは、山道をひた走った。
ここでサトシは、夏のナンパには欠かせない提案をした。


「肝試しに行かない?」


これはいい。女の子との密着どUP!の作戦。


「エー!イヤだー!」「アタシも、イヤだー!」


「まぁーまぁー、そう言わずさー。・・・そう言えば最近この山で、ナンか出るって、噂聞いたなー」


「あー、親子の霊だっけ?」


「エー、アタシ絶対行きたくない!負けたらイヤだもん!」


「え?・・・負ける?」


「あ、ゴメン、アヤコは霊感あるから・・・見えると戦っちゃうの」


「え!?マジで!見えるの!じゃあやめよう!」


「よかった~」「マジよかった~」



ライフは、山道でトンネルに差し掛かった。入り口にはお地蔵さんが2つ並んでいる。


「あ!ヤバイ!どうしよう!・・・これはヤバくねー?!」


「・・・・一気に行けば大丈夫だろ~・・・」


ライフはトンネルの中を猛スピードで走った。が!しかし!トンネルの真ん中ら辺で、急に車が止まってしまった。


「あれ!?どうしよう!車が動かない!」


「アタシにまかして!」


1人のギャルが、車の外に向かって凄い形相で叫び出した。


「出てきたら殺すぞ!バカ!わかったかー!」


サトシがアクセルを踏むと、ライフはまた動き出した。


「あ~よかった!このまま逃げよう!」


ライフは、トンネルを一気に抜けた。



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