大嫌いな君。
梓side*


⋯何この状況

意味分かんないんだけど


「⋯橘」

「なに」

なんでいきなり抱き締められるかな



「気持ち悪い」


「お前な、人が心配してんのに」

あ⋯心配してくれたの?


「ありがとう」

「⋯別に、てかお前逃げんなよ」


うっ…

そうだよね

逃げてなかったら
見なかったかもしれないのに…


「ごめん」

「あーもう調子狂うわ、お前静かだと」


そう言いながらも橘は
私の頭をくしゃくしゃっとなでてくれた


なんか…

橘が優しい

…気持ち悪いなと思いながらも


…今だけこの優しさに甘えてもいいよね?



「落ち着いたか?」

「うん、全回復!」


図書室誰も居なくて本当良かったー

恥ずかしすぎるわ


「じゃあやるぞ」

「…なにを?」


私帰る気満々だったんですが

「決まってるだろ、勉強」

「はぁ!?鬼ですかアンタ」


失恋直後に勉強って!








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