ぶっきらぼうな彼。

「ねー、涼太?」

「んー?」



視線はテレビの画面のまま、気のない返事。


こんなことで腹を立てたりはしません。

なんたって3年の関係ですから、慣れっこです。



「今度さー、不動産屋でも行ってみない?」

「なんでー?」



語尾をだらだらと伸ばしているのは、半分くらいしか聞いていない証拠。

むしろ、半分も聞いていないだろう。


今、「明日にでも入籍しようか?」なんて言っても、「はーい」とか答えそう。

< 3 / 9 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop