愛したがりのカラダがね…、《Berry's Cafe限定》-【完】

明日から夏休み


終業式を終えた教室で、私は左隣の和弥に声を掛けた。


「和弥…今日、会えないかな?」


あの決心を実行に移す為


「んっ?今日の部活は3時までだから、それからならいいけど…真央は部活何時までだ?」

「音楽部、今日は休みだから…」

「そっか…」


暫く考え込んでいた和弥だったが、急にポケットをゴソゴソ探り、私の机の上に何かを置いた。


「これ、俺ん家の鍵。どうせ親は夜中まで帰って来ねぇし、誰も居ないから家で待ってろよ」

「いいの?」

「あぁ、昼飯はコンビニで弁当でも買って食ったらいい。俺が帰るまで好きにしてればいいよ」


渡された鍵を握り締め笑顔で頷く私。でも、内心はドキドキ…


親は居ない。和弥と2人きりになるんだ…


学校が終わるとコンビニでお弁当を買い和弥の家に向かう。すると、家まであと数十メートルという所で、後ろから私の名前を呼ぶ声が聞こえ振り返ると…


「森本君…」

「よう!!真央、久しぶりだな。和弥は?お前一人?」

「うん。部活あるから、終わるまで家で待ってろって…森本君はどこ行くの?」

「俺?俺はこの近所のツレの家でDVD鑑賞でもしよっかなぁ~ってな!!」


そう言うと、ニヤけながらDVDをチラリと見せる。


「また、それ?」


呆れてため息をつく私を見下ろし、当然の様に横に並んで歩き出す森本君。すると彼がありえない事を言い出した。


「やっぱ、俺も真央と和弥ん家行こーかな」

「はぁ?」


なんなのよ…それ…






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