同期が急に変わったら…。〜将生side〜


いずみは、

その辺にあった

今時珍しい目覚まし時計をいじると、



『時計、ここに置いておくね。』



と、その時計を俺の頭の上に置いた。



こいつ、古風なヤツだな。

普通、携帯のアラーム使うだろ?





なぜか機嫌が良さそうないずみ。



なんだ?


まあ、いいか。




それより。

今、俺の手が届く位置にいるいずみ。


『いずみ。』


俺は、布団から起き上がり、


『何よ?』


と、少し不振がるいずみの

腕をグイッと掴んで

ベッドの脇に座らせた。



『いずみもここで寝れば?』


『は?』


『なんだよ。
いずみもベッドで寝ろよ。』


『は?』


『お前、何か変な事考えてんの?』


『は?』




また驚きを露わにしているいずみ。



『は?』の連発だ。






今夜はいずみの隣で寝る。

これは、譲らない。




なんとかいずみを

ベッドに寝させようと、



『なんもしねぇよ。
このムダに広いベッドに
一緒に寝てても邪魔にはなんねぇよ。』



と、言ってやったら、

しぶしぶ納得していた。




ほんとにこいつには苦労する。



俺が。

女に執着のないこの俺が、

何もせずに一緒に寝るってだけに、

こんなに必死にならされている。



マジで俺は何やってんだ。



これが、惚れた弱みってやつか。



……悪くねぇかもな。




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