同期が急に変わったら…。〜将生side〜


そーいえば、

明日戻るんだった。


セクハラの話でイラついて

忘れるところだった、大事な事を。






『なあ、いずみ。
明日、夕飯作ってよ。
俺、いずみんちに帰るわ。』





出張に出る前から決めていた。

いずみんちに直帰すると。




当然、お決まりのように、

いずみは拒否をした。





このくらい、朝飯前だ。

予想はしてた。

わーい、と喜ぶとは思ってもいない。





………マジで思ってなかった。





いつもの俺の

どストレート攻撃を始めたんだが。




『いいよ、もう。
ハヤシライスね。
作ればいいんでしょ?』


『ああ。
まあ、飯だけが目的じゃねーけど。』


『は?』


『早くいずみに会いてぇんだよ。』




『ねえ、将生。
なんかさあ、
将生がいないと、寂しいね。
妙に会いたくなっちゃった。
明日、
ハヤシライス作って待ってる。』




は?

…………。





一瞬、息が詰まった。

心臓がドキンとなった。





いずみが言うはずのない言葉。



不意打ちすぎて、

言葉を返せなかった。






本気で言ってんのか?








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