儚語り
終憶〜オワリ〜
鬼火はすべてを語り終わった後、最後にこう締めくくる。



「この祠はオレが建て直し、桜は何年もかかって再生させた。……ここは親友の墓だから、オレが守ってる。……これで終わりだ」



里霞は、哀しいなと思った。



桜の花びらが空から降ってくる。



まるで、それは鬼火の心を表すかのように。悲哀を含んで、静かに散っていく桜。



里霞は今にも桜と一緒に消えてしまいそうな鬼火に、思わずこう叫んだ。



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