甘いのくださいっ!*香澄編追加しました*
だって……。


そりゃ、何かにつけて
誘って貰ったり
気にかけて貰ってるなっていうのは
分かるんだけど
肝心なことは何も話してくれないし
聞いたっていつだってはぐらかされる。


なんか、美味しいものを
与えとけばそれでいい……みたいな。
どう考えたって
ペット的に扱われてる気がするんだけど。


そ、そうだよ!


まるで、ペットだよ。


そもそも
なんだっけ?
おばあちゃんが飼っている
猫のミツだかマツだか知らないけど
それに似てるんだとかって
言ってなかったっけ、私の事。


なんか、思い出してきたら
腹が立ってきた~!










「大丈夫、胡桃ちゃん?」


「えっ、あっ……。すいません。」


いけない。
ついつい、一人で暴走しちゃった。


「してるよ。」


「えっ、暴走ですか?」


「ん?執着……だけど。」


あっ、執着……ね。
だけど……


「そうは思えないです。」


「胡桃ちゃんは知らないかもだけど
サトルさんって妙な所に
こだわりがあって誰とでも
ご飯とかいかないんだよ。」


「そ、そうなんですか?」


て言うか、私はサトルさんと
一緒にいるときは大抵
何かしら食べているんですけど……。


「そう。
学生の頃からそうだよ。
みんなでワイワイってのは
行くことあっても個人的に
一緒にご飯に行くのは俺とーーー」


そこまで言いかけて坂下さんが
言葉に詰まった。
だから、私が代わりに言った。


「ユズさん……なんですね。」


「ああ……。」


と、申し訳なさそうに坂下さんが言う。
こういうところ、優しいなって思う。

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