*短編集*





「失礼しまーす…」

「(泣)」

先生はいなくて、勇太と私、二人っきり…

「どこ、ケガしたの…?」

なんて優しく聞くから、

「ここ…(泣)」

素直に答えてしまう、私。

「いたッ(泣)」

消毒液が傷口に当たって痛い。

「もう少し我慢してっ!
 早く終わらせるからっ!」

「うん…」

「痛かったよな…。
 ごめんな…。
 俺が、頑張れなんて言ったから…」

寂しそうな顔に不覚にもキュンとした。

「ううん…。
 勇太のせいじゃないよ!
 …応援してくれて…嬉しかったし…///」

そう言って、勇太を見てみると

「///」

顔を真っ赤にしていた。


勇太が照れてる…!!

やったぁ!

初めて私が勇太に勝った!!













……そう喜んでいたのに…




「チビのくせに変な事、言ってんじゃねぇーよっ///」

って言って、デコピンされた。

「また負けた…」






…けど……




もう

勝ち負けなんて、どうでもいい。

勇太と一緒にいられれば、それで良いかな

なんて思ってる私は、勇太に夢中な証拠。










どうやら私は、ツンデレ王子に恋をしてしまったようです。





そんな2人が付き合うのは、もうちょっと先のお話。



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