幸せの天秤
「あたしも今まで気付かなかった訳じゃないけど、、、、。
困った時は東条がいつも助けてくれたし、それとなく東条の気持ちには気付いてた。
でも、いいのかなぁって。彼のことを忘れて自分だけ幸せになるのが、、、」(英語)


マリアの気持ち、あたしにも少しだけだけどわかる。

大切な人を失う後、どうやって前に進めばいいのかわからなくなる。


マリアはあたしと違って、ちゃんと前に進んだんだ。


やっぱりマリアは、あたしの目標だよ。

どんなときも、、、、いつもあたしに道しるべ。


「でも、東条さんならマリアのことわかってくれるからいいんじゃない」(英語)

「それが、全然よ。口うるさい小姑かって感じ」(英語)

口ではそんなことを言っているが、マリアはまんざらでもないようだ。


「今回手掛けた、神崎グループのショッピングモールの時も
「お前のやり方はむちゃくちゃ過ぎる」とか、ぐちゃぐちゃうるさいし」(英語)

「東条さんなら言いそう」(英語)

「好きな女に普通、優しくるものじゃない」(英語)

それが東条さんの優しさなんだろうけど、、、。

マリアもわかってはいるが、文句をいうところは昔と何も変わってない。


「マリア達が手掛けたショッピングモール、凄かったよ」(英語)

「ホント?レンリにそう言われるとなんか作って良かったと思う」(英語)


あの物件を見て、凄いと思わない人がいたら会ってみたい。

それぐらい、マリアが手掛ける物件は心を動かされる。


「マリアと東条さんの愛の力で完成した物件だしね」(英語)

「何それ~」(英語)

なんて、笑う。







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