幸せの天秤
変わるとき
会社でいつものように仕事をこなしていたとき、急に騒がしくなった。


なんだろうと思い、仕事止めて目をやると、
社員じゃない女の人を中心にみんなが集まっていた。

誰かのクライアントだと思い、また自分の仕事に戻る。


「部長、お久しぶりです」

「おぉ、青山。久しぶりだな兄貴ならもう少しで戻ってくると思うぞ」

「もう、青山じゃないです。吉川になったんです。
そうなんですか、せっかくお兄ちゃんに家のデザイン頼みにきたのに」

「ブラコンも、卒業しないと痛いぞ、良い年して」


部長と彼女の会話を聞いて、まさかと思った。


この部署には、青山はあおしかいない。

あおにも、あたしと同い年の妹がいる。


何かの間違いを願うしかない、、、。

あたしは動けずにいる。



「ひより、来てたのか」

あおの声を聞いて、あたし絶望感に襲われる。

「お兄ちゃん、待ちくたびれた」

「仕事なんだから、仕方ないだろう」

そんなやり取りを見て、相変わらず仲が良いと思った。

ひよりちゃんはあおの妹で、極度のブラコン。

あたしが彼女だったときもよく、敵対しされていた。

そのあたしがあおと同じ職場で働いているなんて知られたら
彼女に何されるかわかったもんじゃない。


あんな酷い別れかたしたんだから、尚更。


あたしは、今すぐここから逃げ出したい衝動に駆られる。


< 72 / 249 >

この作品をシェア

pagetop