clover's mind
 え~その瞬間を逐一思い返してみましょう。

 彼女のたっていたところは俺からみて左前方。店内は細長く、間仕切りはしていないが通路と客席は段をつくって分けてあり柱が通路に沿って等間隔に立っている。テーブルの位置を柱の位置として考えてくれれば構わない。

 つまり。

 テーブルを拭いていたということは、通路にいた彼女と俺の間には柱が一本立っていたってことだな。

 んで、彼女は勢いよく頭を下げた。

 するとどうなるか?

「んひゃぅ!!」

 すばらしい重低音が彼女のおでこと柱によって奏でられた。

 音から察するに意外におつむにゃつまるもんがつまってるらしい。
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