clover's mind
 そう頭の中で愚痴ってる間にも遮光カーテンのような闇色の空気が俺の視力をまったくもって無力なものにしていく。

 これじゃ砂漠に落ちた砂金を探すのと同じくらいに困難な話ってやつだ。

 ならさっさと切り上げて帰ってしまえばいいのだろうが、なにせ「四葉大捜査作戦」のタイムリミットは明日まで。

 ちなみに、明日の俺たちのバイトのシフトは朝一番。

 でもってうちの喫茶店はご丁寧にも朝6時からモーニングなんぞやってるもんだから、つまるところ今日中に探し出すしかないわけで……

 と、いってもこれじゃ俺が耳の長い亜人種でもなけりゃ無理な話だ。

 この説明がわかんない人は流してくれ。

 俺は鳥目ってわけじゃないが猫目ってわけでもない。

 極々一般的な、標準的な、いたって普通な視力しか持ち合わせちゃいない。

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