女装系男子。

「ねぇ瑞希」



「ん?」



「高校卒業したらどうするの?」



「普通に就職」



「ふーん…」



「…あ、ごめん、六時には帰らなきゃなんだ、」



「そっか、じゃあ、またね」



「ん」


初めてではないけれど、私の中ではこれが初めてのキスということにしたい



「…和華」



「…っ!!」



「そんなあからさまに警戒しないでよ…まぁ仕方ないね」



雅が、立っていた



「瑞希と付き合ってるの?」



「う…う、ん」



「そっか、末永くお幸せにね」



そう言うと雅は素直に公園を離れていった



「雅!!」



「…俺にも守りたい人が出来たから、」



振り返った雅の顔はかつて親友だった雅の満面の笑みだった



「だから、よくわかったんだよ、瑞希の気持ちが」



「雅…」



「和華、大好きだったよ」



「過去形…ふふ、」



「はは、じゃあね」



これで、皆ハッピーエンド



これでいいんだ、誰も犠牲にならないハッピーエンド



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