【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜
その一ヶ月

A社本社に異動となった俺は

静花と過ごした

賃貸マンションを引き払い

地元、東京へ引っ越した。



手をつけていなかった慰謝料で

マンションを購入した。


心機一転する為にも

手元には残さない事にした。


恋愛については

まだ当分はその気になれない。

それだけ傷は深いから

俺は一人でいいと思った。




しかし、俺はその翌年に

ある女性と出会う事になる。


暗闇に突き落とされて

深い傷を負ったはずの

絶望的な人生は

その女性との出会いによって

救われて、這い上がれた。



俺の運命は大きく変わる事となる。



『誰も好きにならない。』

『誰にも愛される資格はない。』

と、恋愛感情に蓋をしていた俺が


『もう一度、幸せになりたい。』

『もう一度、愛したい。』

『俺だけに笑っていて欲しい。』

『俺だけの花を咲かせたい。』

『俺だけに花を咲かせて欲しい。』


と、思えるようになった事に





まだ、この時の俺は知らなかった。




〜氷室咲輝翔Side〜


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