【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜

しかし、その喜びも束の間…。

数週間後に私は

ショックな話を花菜子から聞かされた。

「…う…うそ。嘘でしょ?」

月曜日の昼休みに

いつもの簡易休憩所で

パンを食べていた私は

その話を聞かされて酷く動揺した。

それに対して

「嘘だと私も本当は
そう言ってあげたいけど…。
…ごめん、本当の事なの。」

そう言って

花菜子は切なそうに私を見た。


そのショックな話とは

先週金曜日の夜に

満君と豊島さんが

Aホテル内の

フレンチレストランにおいて

2人きりで食事をしていたと…。


「英慈さん(菊田さん)があの日
そのレストランの隣の居酒屋で
英慈さんの会社の部課長達と
ウチの会社の氷室部長と藤堂課長との
親睦飲み会に誘われてて
皆で一緒に
そのお店の前を通り過ぎる際に…。」

花菜子の旦那さんの菊田係長さんや

菊田さんの上司でT社の部課長達

そして、菊田さんと親しく

部課長達とも仕事上関わりがある

私達の会社の営業部の氷室部長や

企画デザイン開発部の藤堂課長が

その2人の姿を外のガラス窓から

目撃したと言う事だった。

「…英慈さんがまず最初に
2人の姿を見つけたの。
彼は主任の事は勿論、豊島さんの事も
顔と名前は知ってるから
すぐにわかったって言ってて
店内を見ていた英慈さんを見て
他の人達も何事かと思って見たら
2人が食事をしているのが見えて
他の人達もすぐにわかったって
言ってたみたいなの。

あれは間違いなく
主任と豊島さんだったって…。」























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