【完】天使の花〜永遠に咲き誇る愛を〜

お局様が女の子を引っ張って

一足先にエレベーターに乗った後

給湯室から氷室部長が出てきた。

明らかに年上の広報部長が

氷室部長にペコペコと

何度も何度もお詫びをして

頭を下げていた。

氷室部長は苦笑いを浮かべながら

広報部長に応対していた。

その時、チラリと

氷室部長がこちらを

見たような気がした。

私は思わず息を飲んだ。

そんな私を見た柴田主任は

「…うーちゃん、どうかした?
あっ、氷室部長が
さっきこっち見てたね。
…大丈夫だよ。
別にうーちゃんは立ち聞きしたくて
してたんじゃないから
部長もわかってるはずだよ。

…それにしても
部長はバツイチなのに
何であんなにモテるんだろうね?
色んな人から声かけられてるし。
やっぱり、あの容姿だから
皆が寄ってくるんだろうね。

あっ、ごめんね。

うーちゃんも確か
氷室部長に憧れてるんだったね?
麻美が言ってたけど、違った?」

「…えっ!?…ええ、はい。
尊敬…しています。」

しどろもどろになる私を見て

柴田主任が軽く吹き出した。






< 7 / 320 >

この作品をシェア

pagetop