滴る雫は甘くてほろ苦い媚薬

彼の声と共にため息が聞こえてくる。


ーーもしかして相当ヤバイことしちゃったかな…。




『どーしてくれんの!ついさっきデザイン部の部長から電話きて、まだ決定上がってないんだけど明日のプレゼン資料大丈夫!?って言われたんだぞ!朝九時までに全部の資料まとめて渡さないといけないのにどうするんだよ!!』



彼から畳み掛けるように怒鳴り声が聞こえてきた。



「すみません!すみません!!」



厳しい指摘に誰もいない相手に頭を何度も下げる。


自分の小さなミス一つで今まで積み上げてきたものが壊れてしまうのは、絶対に許されないことだ。



『とりあえず明日朝一番に出勤してきて!わかった!?』

「わ、わかりました!」

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