千紫万紅~君と見たい景色~
「チャーハン美味かったです。ご馳走さまでした。」


「いーえ。お口に合って良かったわ。」



「大人数で食べることもあんまり無いんで楽しかったです。」


「そう、良かった。またいつでも遊びに来てね!」


「ありがとうございます。失礼します。」



藍に玄関先まで見送ってもらった悠晴は、最初は成り行きだったけど、和咲の家族と会えたし来て良かったと思った。



「もうここでいいから。」



外門まで来たところで悠晴は声をかける。



「そう。木山…、今日はありがと。」



「え?」



「みんな何だかんだ言っても嬉しかったみたいだから。私が友達連れてきたこと。」



「(友達、か…)そっか、それは良かった。じゃまた明日。」


「うん。また明日。」



和咲に友達と言われて一瞬ショックを受けるものの、初めて一緒に帰ることが出来た上に、家にまで誘われたことは、自分にしては凄くいい日になったと思うのだった。
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