君さえいれば
勢いよくそんな言葉が出た。失敗したと思ったら遠野はクスクス笑ってて。




「木ってなんだよ。お前、面白いな。やべ。ツボだわ。こちらこそよろしくな、遠間さん」




あたしの言葉を笑って許してくれた。しかも仏頂面のくせに笑ったら可愛いのよ、あいつ。



その笑顔をずっとみていたい。そのときは、それくらいにしか思っていなかった。
< 3 / 104 >

この作品をシェア

pagetop