君さえいれば
違う道。初めてこの未来の先に遠野がいないことを実感した。このまま、この関係のままいられることはもう限られているんだ。




「どうしよ?どうしよ、律夏。このままじゃいられなくなるんだよね?」




「伝えないの?遠野くんに。遠野くんも考えてると思うよ。今のままじゃもういられないって。美月はどうしたいの?遠野くんのちゃんと彼女になりたいんじゃないの?」




「遠野の・・・彼女」




そっか。あたしたちまだ付き合ってるわけじゃない。大事な言葉を一つも交わしてない。



遠野とずっと一緒にいて、周りからは公認になって頬にキスされたり手首にキスマーク付けられたけど・・・あたしは遠野の彼女じゃない。
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