ふたりのガーディアン
午前の授業が終わると、私と渋谷君は食堂に足を運んでいた。


大きな口でトンカツを頬張る渋谷君の横で、私は日替わりランチをいただく。


今日のメインはコロッケ。


熱いから小さく切って、少しずつ口に入れた。


「優月?」


聞き慣れた声に振り返ると、私のすぐ後ろに瀬名君が立っていた。


瀬名君は食事を終えて、食器を返しに行くところだったようだ。


瀬名君がチラリと渋谷君の方を見ると、渋谷君が会釈をした。


「友達?」


「あ、うん。瀬名君、こちらは1組の渋谷君。

渋谷君、こっちは…」


「知ってるよ。瀬名君でしょ?はじめまして」


私の言葉をさえぎって、渋谷君が瀬名君に挨拶をした。


「渋谷君、瀬名君のこと知ってるの?」


「瀬名君は有名だよー」


渋谷君がニッコリ笑う。

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