ふたりのガーディアン
その時、瀬名君の携帯が鳴った。


「蒼甫だ。もしもしー」


蒼甫君、どこにいるんだろ?


瀬名君は場所の説明をしている。


「おう。じゃあなー。

蒼甫、サーフィン仲間に会って話してたらしい。

すぐこっちに来るよ」


「そうなんだ。良かった」


って言うか、瀬名君。


この手は?


もうすぐ蒼甫君が来ちゃうよ?


「なあ、優月。

さっき優月にナンパしてきた連中がいただろ?

俺がアイツらに言った事、本当だったらどうする?」


え?


なに?


あの人達に言った事って?


瀬名君は私の目をじっと見ている。


私もじっと見ていたら、急に眉毛を曲げて笑った。


「ごめん。何でもない」


そう言うと、瀬名君は私の手をスッと離した。



繋いでいた手が…。



なんだか熱い。
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