ふたりのガーディアン
「瀬名を見てて、ちょっと色々考えさせられたんだ。

俺も瀬名も、今の仕事に就いたのって成り行きだったじゃん。

別に好きなことでも何でもないし、やりたかったことでもないのに」


「うん…」


「ここんとこ、仕事のことなんて何も考えずに過ごしてたらさ。

やっぱ、すげー気が楽なんだ。

俺、こっちの方が本来の自分なんじゃねぇかなって思うんだよな」


そう言って、身体を仰け反らす蒼甫君。


「イチャさんや守屋さんには申し訳ないけど、これからは俺、受験勉強に集中したいし、海にも入りたいしな」


「じゃあ…辞めるの?」


「うん…。俺はそうしたいって思ってる」


そっか。


そうだよね。


もともと私のバイト先に付いて来ちゃったせいで、いつの間にかこんな事になっちゃったんだもんね。


「優月はどう思う?」


えっ?私?
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