ふたりのガーディアン
優しく触れ合う唇。


何度か角度が変えられて、瀬名君が吸い付くようにキスを続ける。


次第に頭が真っ白になって、お互い求め合うように唇を重ねた。


私達は、夢中でキスを続けた。


瀬名君が私の背中を引き寄せる。


私も瀬名君の背中に腕を回す。


舌を絡ませ、次第に熱いキスを交わし始めた。


「づき…。ゆづき」


瀬名君の甘く優しい声が、私の脳に響く。


瀬名君…。


どうしよう。


止められない…。


なんて官能的なんだろう。


瀬名君のキスは優しくて、何も考えられなくなってしまう。


私達は長い長いキスをして、やっとのことで唇を離した。


そして、強く抱きしめ合う。


「…ごめん、優月…。

もうしないって約束したのに…」


瀬名君の心臓の音がすごいことになってる。


私もドキドキが止まらない。


「ごめんな…。ホントに。俺…」


「…そんな。あやまらないで」


「でも…。もうしないって言ったのに…」


「私だって拒まなかったんだから…」


そうだよ。


拒もうと思えば拒めたはずなのに。


私は受け入れてしまったんだから…。


瀬名君のせいじゃない。
< 829 / 932 >

この作品をシェア

pagetop