シュシュ
1.愛らしい受付嬢
「おはようございます」

「あ、おはようございます」

笑顔で挨拶をすると、

相手も笑顔で挨拶を返してくれる。

星野薫子22歳。

大学を卒業と同時にここ、

西条株式会社に就職し、受付嬢として今日から

働き出した。


「そのパーマ、可愛いわね。

薫子ちゃんに良く似合ってるわよ」

そう言って微笑んだのは、

私の先輩の受付嬢、雨宮玲子さん。


「ありがとうございます・・・でも」

私は苦笑いを浮かべた。


「・・・どうしたの?」

玲子さんは首を傾げ、私に問いかけた。


「…実はこれ、パーマをあてたんじゃなくて、

地毛なんですよ」

そう言うと、玲子さんはとても驚いた顔をした。


「そうなの?!てっきり、美容院でパーマあてたんだと・・・

髪も艶があって、凄くふんわりしてて・・・

スッゴク可愛い・・・羨ましいくらい」

そう言って私に髪を軽く触って、地毛だと言う事を

確認していた。
< 1 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop