渇望男の潤いペット
「私、時宗さんが捕まるのだけは嫌…

こんなに優しい人なのに、私なんかのせいで…」

彼女の指が俺の手を掴んだ

「ごめんなさい…何も出来ないのに」

俺の方こそ…

俺こそそんなに綺麗な人間なんかじゃないのに

お前をいかがわしい目で見ている

俺に謝るな…

見返りを期待してる俺なんか、信じるな

「最悪な事を考えるな!まだ見つかった訳じゃないんだから…」

「でも…」

「じゃあ、本当に結婚する?」

「…え?」

「そんなに不安なら結婚する?そうすれば何も気にせずここにいれるだろ?」

「私と時宗さんが?」

「見つかっても言い訳できるでしょ?」

「でもそんな事したら、時宗さん…」

俺は涙顔で動揺している彼女の唇に、そっと優しくキスをした

少しだけ

かするくらいのキス

「考えておいてね…二年後まで…」

俺は優しく彼女の頬に触れて、部屋を出た

何を失っても構わない…

お前と、お前を養う金さえあれば、後は何もいらない―




俺は触れた唇から、少し自分が潤っていく感じがした

もし…最後までしてしまったら、俺は静まるのだろうか…
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