ムショクノセカイ
ドスンという音と共に倒れている男の上に座った。
「……生憎、俺は昔から色々やってるんでね。
ただ、ナイフ持った基本もなってねー奴1人くらいどーってことねーんだよ」

「おーい!安良!
…何だよ、終わっちまったのかよ」
竜也の手には竹刀が握られていた。

「楽勝だわ、アホ」

「…んで?
コイツどうすんの?」

俺の下敷きになっている男を指さす竜也。
「どーすっかねぇ?」
何も考えてなかったんだよ、これが。
「オイ、何にも考えてなかったって顔してんぞ」

「あ、バレてた」
「バレバレだわ。
何年一緒にいると思ってんだよ
…どーすっかねぇ。」

「殺る?」
「殺っちまったら、あれじゃん。
犯罪者。俺は嫌だよ?
高校生で犯罪者なんて。」

呆れ顔の竜也。
本気で言った訳じゃねーし……多分。






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