ムショクノセカイ
ムショクノハジマリ

放課後。
自分の部屋でやりたくもない勉強をする。
すると突然
『安良!安良!』

母親が下から俺のことを呼ぶ声がした。

「んだよ…」
軽く呟きながら。



「早く!」
階段をゆっくり下りて行くと急かされた。
親父もリビングにいて、食いつくようにテレビを見ている。
普段、テレビなんて親父は見ないから不思議に思い俺もテレビを覗いた。
「は……?」
そこには真っ黒なマスクをかぶり、真っ黒な服で身を包んだ集団が映っていた。
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